CREMASTINAE Förster, 1869 キバラアメバチ亜科

キベリチビアメバチ Trathala flavoorbitalis (Cameron, 1907)
キベリチビアメバチ Trathala flavoorbitalis (Cameron, 1907)
Pristomerus punctatus Uchida, 1932 (近似種が多いため絵合わせ同定厳禁)
Pristomerus punctatus Uchida, 1932 (近似種が多いため絵合わせ同定厳禁)
Pristomerus sp.
Pristomerus sp.

[他の亜科との区別に用いる形態]

小型から中型のヒメバチ。頭盾は大抵隆起し、顔面と溝で分けられる。前胸側板の腹後角は強く突出した葉片を有し、葉片は前胸背板に触れるか、オーバーラップする。中脚脛節と後脚脛節の棘は付節第1節の基部と、節片によって分けられ、両者は多少とも離れる。前伸腹節の隆起線は完全、あるいはほぼ完全。前翅の鏡胞はしばしば開き、縁紋は幅広い三角形。後脚腿節はしばしば下面に歯を持つ。後体節第1節は伸長し、側面に窪みがある際は伸長する溝のようになり、気門は先端方に位置する。後体節第2背板はしばしば縦皺に覆われる。後体節は側方から強く平圧される。産卵管は長く、しばしば先端方がわずかに曲がり、背面先端方に切れ込みがある。体色はしばしば黄褐色が優先する。顔面は大抵薄色。

[主な生態]

鱗翅目に内部寄生するKOB。しばしば、トンネルの中、葉を巻いた中、蕾やゴールの中、或いは似たようなの隠蔽的状況にある甲虫の幼虫にも寄生する。

[同定の際の注意]

チビアメバチ亜科に似るので、慣れない内は形質をよく観察する必要がある。場所にもよるが、水田や湿地脇を除いて、一般にチビアメバチより少ない。

 下記に日本に産する属への検索表を作成した。Cremastus属は記録はないが、国内から得られているため、加えた。括弧[]は海外の属で近縁ないしは近似の属との識別点。

属への検索表

(Townes, 1971を一部改変)

 

1.後体節第2背板は鏡紋(thyridium)を[基部寄りに]有する(図C)。後脚腿節は腹面に歯を持つ(図F)。[産卵管の先端はほぼ常に湾曲する]

・・・Pristomerus

-.後体節第2背板は鏡紋を欠く(図D)。後脚腿節は常に腹面に歯を欠く(図G)。

・・・2へ

2.後体節第1背板の腹方のへりは第1腹板を覆い隠すほど互いに接近し、ほとんど接するか、接する(図B)。その為、第1腹板は外見上隠れて見えない。[中脚脛節先端の棘は2本、前翅翅脈cubitusの先端方の区画とintercubitusは直角ないし鈍角で交わる、オスの把握器は背方に葉片を欠く]

・・・Temelucha

-.後体節第1背板の腹方のへりは互いに多少とも離れる(図A)。その為、第1腹板は外見上よく見える(多くのヒメバチでの通常の状態)。

・・・3へ

3.オスの把握器は基部背方の葉片ないしは背方の歯を持ち、腹方は大きな左右非対称の葉片を持つ。後頭隆起線は背方で不完全で、背方終点は下方に下がる。[前翅翅脈radiusの先端は直線か、わずかに曲がる程度、中、後体節は特別に伸長したり、短くなったりしない]

・・・Cremastus属(日本から記録は無いが、得られている)

-.オスの把握器は単純で上述のような葉片を欠き、丸みを帯びる。後頭隆起線は背方で完全か、時折若干狭く不完全。不完全な際は、背方は下方に下がらないか(図E)、せいぜい弱く下がる程度。

・・・Trathala属 

図.各種キバラアメバチのスケッチ-A, D, E, キベリチビアメバチ Trathala flavoorbitalis ♀;B, G, Temelucha confusa ♀;C, F, Prostomerus sp. ♀ . A, B, 腹方から見た後体節第1節; C, D, 後体節第2背板; E, 斜め後方より見た頭部; F, G, 後脚、腿節を中心にスケッチ.

日本産種のリスト

 

Cremastus Gravenhorst, 1829

        Zaleptopygus Viereck, 1911

        Neocremastus Cushman, 1917

    sp.

 

Pristomerus Curtis, 1836

   Pristomeridia Ashmead, 1900

   Pristocelus Szépligeti, 1905

   Neopristomerus Viereck, 1912

   Nesanomalon Morley, 1913

 chinensis Ashmead, 1906 

 erythrothoracis Uchida, 1933 

 punctatus Uchida, 1932 

 rufiabdominalis Uchida, 1928  トゲチビアメバチ

 scutellaris Uchida, 1932 

 vulnerator (Panzer, 1799) (Ichneumon) アカミムシクロアメバチ

   schreineri Ashmead, 1904

   marginalis Habermehl, 1923

   intermedius Constantineanu, 1945 [infra-subspecies]

   stigmaticus (Hellén, 1949) (Cremastus)

 yoshiyasui Kusigemati, 1990

 

Temelucha Förster, 1869

   Paracremastus Szépligeti, 1899

   Tarytia Cameron, 1907

   Androna Cameron, 1911 (?)

   Cremastidea Viereck, 1912

   Neocremastus Meyer, 1930 [homonym] (?)

 biguttulus (Matsumura, 1910) (Ophionellus) キバラアメバチ 

   chinensis (Viereck, 1912) (Cremastus)

 confusa Momoi, 1970 

 fumikoae Azuma, 2001

 japonica Ashmead, 1906

 kanamitsui Momoi, 1973 

 kerrichi Momoi, 1968

 melanopsammae Kusigemati, 1981

 retiferanae Momoi, 1962

 

Trathala Cameron, 1899

   Epicremastus Szépligeti, 1905

   Paurolexis Cameron, 1906

   Haristaeus Cameron, 1909

 flavoorbitalis (Cameron, 1907) (Tarytia) キベリチビアメバチ

   hymeniae (Viereck, 1911) (Cremastus)

   coreana (Uchida, 1928) (Diaparsis)

   kondonis (Uchida, 1928) (Diaparsis)

   kigaonis (Uchida, 1932) (Cremastus)