研究していること

私は寄生蜂を研究しています。

 

その中でも特にヒメバチ科、コマユバチ科、ヤセバチ科、セダカヤセバチ科、コンボウヤセバチ科、ツノヤセバチ科、カギバラバチ科あたりを中心に扱っています。わかりやすくいうと、寄生蜂の中でも比較的体が大型なグループたちです。

 

研究といっても様々な領域がありますが、基本となる専門分野は分類学です。

 

この学問は最近は系統分類学という名称で系統学と一緒に一つの分野で扱われることが多く、私もしばしば専門分野にそのように書きますが、基本的には系統学よりも分類学にかなりのウェイトをおいています(8:2くらい)。つまり、進化とか類縁関係ということを大切にしつつも、私の興味はいまこの時代にうようよいるハチの正体が知り、この地球上でも最大級の多様性を理解することが第一目的です。また、応用昆虫学や多様性情報学など、それぞれのプロフェッショナルと協力して他の分野においても何かおもしろいや世の中の役にたつようなことができるよう、意識しております。

 

私の主な研究対象のヒメバチでは日本産種の分類学的な解明度は大凡50%(約1500種)ですが、これでは身近な種にもよくわからないものがかなり混ざってしまいます。私の研究が目指す最終目標は将来的にこの数字を80%(2400種)まで改善することです。これにより身近に見られるヒメバチはだいぶわかるようになると信じています。

 

自分の研究スタンスはだいたい以下の様になります。

 

1) 人間が使いこなせる(より利便性の高い)分類体系を意識する。

2) 無理に種をわけない。

3) 各地のファウナ情報や基礎的な生態情報を大切にする。

4) 他の分野で分類学者が役に立てる場合は積極的に協力する。

5) 楽しく研究する。

 

以下はいままでに行ってきた研究について、簡単に説明します。

 

博物館で行っている研究

勤務先の博物館では昆虫担当学芸員として、博物館活動の4本柱である資料収集・調査研究・展示と解説・教育普及に万遍なく取り組んでいます。資料収集と調査研究では、主として神奈川県と近隣地域の昆虫を対象としていますが、寄生蜂については世界レベルでの研究を行い、アジアトップレベルのコレクションを構築することが目標です。詳しくは下記のリンクを参照ください。

 

博物館のウェブサイトへ

 

 

博士後期課程で行った研究

博士後期課程は、神戸大学の前藤薫教授に師事し、以下の大きく2つのテーマに沿って,研究を進めました。日本学術振興会からの研究費の支援、寄生蜂を研究するために全国から集ったメンバーのおかげもあり、とても充実した2年間を過ごすことができました。在学中にはアメリカ、ロシア、スウェーデン、イギリスに標本調査に行く機会も得て、世界最先端の分類学に触れたり、膨大なタイプ標本を調べることができました。これは今の私にとって大きな財産です。

1)ハマキガ類の重要な捕食寄生性天敵,ハマキヤドリヒメバチ族Glyptiniの分類学的研究(ヒメバチ科,ウスマルヒメバチ亜科)

キーワード:分類学,系統学,高次分類,捕食寄生者,天敵,農林業害虫,日本列島,東アジア.

 

ハマキヤドリヒメバチ族Glyptiniは極地を除く全世界に広く分布しており,2005年のカタログにおいて,世界からは13564種が知られています(Yu & Horstmann, 2005).全北区の温帯,亜寒帯域は彼らの多様性の中心であり,東アジアにも多くの種がいます(Momoi, 1963, 1978; Kuslitzky, 2007).この仲間はハマキガなど,チョウ目昆虫の幼虫に寄生し,蛹から羽脱する飼い殺し型内部寄生蜂です.これら寄主には多くの農業上,林業上の害虫も含まれており,実際に本族のヒメバチを天敵の防除へ導入した例もあります(Bartlett et al., 1978).

この仲間は,通常長い産卵管を持ち,これを用いて隠蔽的な環境に生息する寄主に産卵します(Townes, 1970).産卵管の先端には,攻撃時に寄主が暴れた際に産卵管が抜けないよう,背面に返しとしてはたらく切れ込みがあります.これら産卵管の特徴に加え,後体節背板に「八」の字型の明瞭な溝があることにより,他のヒメバチから極めて容易に識別できます.このことは,一般に識別が難しいヒメバチにおいて,このグループが持つとても優れた特徴です.種の同定も,きちんと特徴を整理すれば比較的容易であり,体系的に整理した場合,分類の専門家以外の人にも同定しやすいグループになると考えています.

 ハマキヤドリヒメバチは私が研究に着手した時点で日本から637種が記録されていましたが,相当な種数が生息しているようで,多くの不明種が見つかりました.寄主も断片的にしか判明していません.また,少なくともGlypta属には複数の形態的に異なるグループが含まれていることを確認しており,属レベルでの分類体系も再検討する必要があります.

ハマキヤドリヒメバチの分類体系がきちんと体系的に整理されることにより,(特に森林の)生態系の研究や土着の寄生蜂による農林業害虫の防除に関する研究,寄主の探索がより行いやすくなります.また,天敵として有力な種や,日本列島や東アジアのファウナを代表する種(あるいは系統)の発見,海外への天敵導入の可能性も見えてきます.

 

ババハマキヤドリヒメバチ Glyptopimpla babai (Momoi, 1978)
ババハマキヤドリヒメバチ Glyptopimpla babai (Momoi, 1978)
上の個体を背面から見た写真、後体節第2,3背板の「ハ」の字型の溝が確認できる。
上の個体を背面から見た写真、後体節第2,3背板の「ハ」の字型の溝が確認できる。

2)農地生態系におけるヒメバチの多様性と機能の解明,同定支援・  情報システムの構築

キーワード:農地生態系,生態系サービス,天敵,害虫,生物多様性,分類学,DNAバーコ-ド,環境保全型農業,同定の簡便化,情報の組織化,インターネット.

 

 ヒメバチは捕食寄生という生態によって害虫を含む他の生物の個体数を抑制する機能を持っており,このような機能を生態系サービスといいます.この機能に関する研究は従来個々の害虫で行われてきましたが,害虫が最も被害を与えている農地全体で包括的にこれらの機能を整理した研究は,従来ほとんど行われてきませんでした.そこで,まず農地に「どんなヒメバチがいて」,「彼らがどのような寄主を利用し,どのような役割をもっている」のかを現地調査と文献記録から抽出,あるいは近縁種のデータから比較推定を行い,情報データとして整理します.これら調査に加え,得られたデータを分類の専門家以外も扱えるよう,種同定のために「形態情報」と「分子情報(主にDNAバーコード)」を統合した同定支援システムを構築,情報データと統合し,農地生態系のヒメバチに関する横断的な基礎情報をインターネットで誰しもが利用できるような形で作成することを目指しました(本ウェブサイトも元来はその一環で作成したものです).

 本研究に付随して,未記載種の記載など,多くの新しい分類学的知見や寄主記録,分布記録が集積され,ヒメバチに関する基礎情報が大幅に蓄積されます.また,分子情報の集積は,従来の形態分類が困難であったグループの分類や雌雄の対応,種内変異の認識に利用できるほか,あらゆる分子生物学的研究に利用が見込まれます.DNAライブラリの充実は,害虫体内から寄生蜂のDNA抽出→ライブラリの寄生蜂DNAデータとの照合→同定,という寄生蜂特定の手法を与え,特に飼い殺し型内部寄生蜂の寄主解明に大きく貢献することが期待できます.

私の思い描くシステムのかたち
私の思い描くシステムのかたち

博士後期課程では,上記のテーマに関連して以下のようなサブテーマにも取り組みました(いずれのテーマも継続して行っています)。

 

3) 日本と周辺地域のヒメバチ相の解明,(特に重要なグループの)分類学的整理

 

日本列島からは1500種ちかいヒメバチが記録されていますが,実際にはそれと同数程度の未記載種・未記録種が生息していると考えられています.これらの中には,ヒメバチの系統を考える上で重要なグループや日本列島や東アジアのヒメバチ相の成り立ちを考える上で重要なグループがたくさん含まれています.これらグループの検討も,積極的に行いました.

 

4) 寄生蜂の地域インベントリー

 

地域ごとのインベントリー(簡単に言うとそこに何がいるかを整理し,まとめること)は土着天敵の有効活用を考える上で重要であり,データの集積から興味深い分布パターンが見えてくることもあります.しかしながら,ヒメバチに限らず,寄生蜂のインベントリー情報はきわめて貧弱であり,その上,同定が行える人が協力しなければ,専門家以外の人々には報告が困難な現状です.そこで,極力地域インベントリー解明に貢献できるよう,分布記録の報告も積極的に行いました.

 

5) 寄生蜂の同定簡便化

 

 「寄生蜂なんて,同定できないし,わかる気もしない」,いろいろな方からこのような言葉を聞きます.確かに,名前が判らない種の割合はほかの昆虫に比べて多いかもしれませんが,寄生蜂の中にはある程度分類ができており,解明度が高いと考えられる他の昆虫と比較しても遜色ないほど,同定が容易なグループもあります.それなのに,一般の人が寄生蜂を調べようとしてもちっともわかりません.この原因は単純です,寄生蜂では,過去,新種を記載する分類学者がある程度いましたが,その結果を分類学者以外が使える情報として整理,普及する人がその人数に比べ,あまりにも少なかったためです.同じく種数が多いガやゾウムシでは,その点が進んでおり,一部のグループを除き,同定することができます.たとえばスズメガやオトシブミなどは,その筆頭といえるでしょう.これらのグループでは分類情報がしっかり普及されているため,前者では幼虫とその食草,後者では寄主植物やゆりかごの作り方などが詳細に調べられています.

 今後,より広範に寄生蜂を調べてゆくには,どうしても一人の目よりも二人の目,様々な角度からのアプローチが必要になってくると思われます.そのために分類学を行っている私ができることは山ほどあります.多くの人が寄生蜂を調べたいときに一歩を踏み出せる,その助けとなる資料を,今後も積極的に世に出してゆけたらと考えています.

 

博士前期課程までに行ってきた研究

東京農業大学昆虫学研究室でヒメバチに興味を持ってから既に何年も経ちました。以下は私が東京農業大学在学中(学部~博士前期課程)に行った研究について、簡単に説明します。

<研究前夜>

 

昆虫を広く研究する上で、対象の昆虫の名称を正しく知ることはきわめて重要なことです。私はヒメバチを研究対象として決めた際、このあたりまえに要求されることが、ヒメバチではいかに困難な状況であるかを痛感しました。もともと、地球上で誰も見つけていない種を見つけ、科学の世界に発表できる分類学は、私の最も興味のある学問でありました。「新種を見つけてみたい」、単純ですがロマンにあふれたこの動機が、研究を始めるきっかけになったのです。

 

東京農業大学ではハチの研究の伝統はなく、私が部屋に所属したころは、熱意にあふれた数名の先輩が、パイオニアとして研究に取り組んでいるところでした。私は、先輩方と日々蜂に関して議論するとともに、大学で不足していた文献と標本の集積に全力を注ぎました。併せて、ヒメバチに関する文献を集め、何をしていいかわからなかったので、手当たり次第に種名を調べてみました。そんな中、初めて名前が判ったヒメバチが私を研究の世界に導いてくれました。

1)ヒメバチ版生きた化石?ヒラタマルズヒメバチの旧世界からの発見と、新種記載

 初めて同定できたヒメバチはマルズヒメバチの仲間、Aplomerus属でした。このグループは北米から5種が知られるだけの 小さなグループで、もちろん日本どころか、旧世界からも初めての発見でした。このヒメバチについて大阪自然史博物館の松本吏樹郎さんに相談し、指導を受けながら、大学3年の秋にはじめての学会発表を経験しました。その過程で、このグループの分布はいわゆる隔離分布であることや、とても原始的な、ヒメバチ版 「生きた化石」であることもわかりました。日本の種は未記載種であったので、先生や先輩、松本さんに教わりながら、生まれて初めての新種記載、論文作成を、大学院博士前期課程1年に行いました。この種は、(論文出版は前後しましたが)私が初めて記載した、あこがれていた「新種」であり、いまでも強い愛着 があります。まだ幼虫や寄主など、系統を考える上で重要な事が属レベルで解明されていないので、今後も注目してゆきたいと思います。

ヒラタマルズヒメバチ属各種の分布
ヒラタマルズヒメバチ属各種の分布

2)鱗翅目の天敵昆虫、ウスマルヒメバチの分類学的研究

ハレギウスマルヒメバチ T. ryukyuensis (Watanabe et al., 2010a より引用)
ハレギウスマルヒメバチ T. ryukyuensis (Watanabe et al., 2010a より引用)

 天敵としてヒメバチを考えた際に、ウスマルヒメバチ亜科のヒメバチはハマキガやメイガの天敵として、とても優れたグループです。彼らは飼い殺し型内部寄生蜂であり、温帯の森林を中心に、多くの種が知られています。

 博士前期課程までに、先のヒラタマルズヒメバチと並行して、国内にタイプ標本(分類をする上で基準となる、極めて重要な標本)を調べるため、そして研究に用いる標本を得るため、北に南に、日本中を旅してまわりました。今までに国内にあるタイプ標本は大方調べることができました。

 また、調査の過程で、琉球の徳之島と沖縄島より、世界から散発的に知られるTossinola属のウスマルヒメバチをはじめて発見し、この種を新種であると認め、ハレギウスマルヒメバチTossinola ryukyuensis として新種記載しました。

 加えて、東京農業大学がラオスで行っている農地の有用昆虫探索調査で得られたヒメバチの中に、稲の重要な害虫となる鱗翅目昆虫(イチモンジセセリなど)の天敵であるトウヨウホソウスマルヒメバチLeptobatopsis indica を確認し、ラオスから初めて記録しました。並行して、この属の日本産種も検討しました。

 このほかにも、ハマキヤドリヒメバチ族Glyptiniを中心に分類学的検討を行っており、博士課程、博物館と研究を継続しています。

水稲害虫の天敵、トウヨウホソウスマルヒメバチ Leptobatopsis indica (Watanabe et al., 2010b より)
水稲害虫の天敵、トウヨウホソウスマルヒメバチ Leptobatopsis indica (Watanabe et al., 2010b より)

3) ブナの重大な害虫、ブナハバチの捕食寄生蜂相の解明

ブナハバチは、ブナにつく小さなハバチで、神奈川県の丹沢山地では、ブナを食い散らかし、ブナを枯らすなど、大きな被害を与えています。この蜂の防除を検討する上で、天敵である捕食寄生蜂は重要なターゲットになります。そこで、神奈川県立自然環境保全センターの谷脇徹さんとブナハバチにつく寄生蜂について調査を行いました。その結果、寄生蜂のほとんどがヒメバチであることがわかりました。それらの詳細な検討の結果と、一般の人が寄生蜂を区別するのに区別に有効な絵解き検索表については学会で発表し、博士課程在学中に論文として世の中に出しました。

4) チビマルヒメバチ亜科Stilbops属の分類学的検討(修士論文)

ミヤマチビマルヒメバチ Stilbops montanus Watanabe & Maeto, 2012
ミヤマチビマルヒメバチ Stilbops montanus Watanabe & Maeto, 2012

Stilbops属が含まれるチビマルヒメバチ亜科は日本から知られていなかった亜科でしたが、多くの種が国内に生息していることが研究者の間で知られていました。修士論文では、Stilbops属 のこれらの種を検討するとともに、各種の系統関係を調べました。この結果は論文(学術論文査読あり13)として出版され、種多様性のホットスポットは極東アジアであり、日本は世界でも最も多く種が分布する、非常に多様性の豊かな地域であることを明らかにしました。

 

5) 寄生蜂のインベントリーと基礎情報の普及

日本から約100年ぶりに報告されたボウズハバチヤドリヒメバチ Acrotomus lucidulus (渡辺,2010a より引用)
日本から約100年ぶりに報告されたボウズハバチヤドリヒメバチ Acrotomus lucidulus (渡辺,2010a より引用)

寄生蜂のインベントリーは、同定の難しさもあり、非常に断片的で、不十分であると言わざるを得ません。このことは、土着天敵の利用を考える際にも、大きな 障壁となることが予想されます。修士課程修了までに、福島県、東京都、神奈川県、千葉県、栃木県で寄生蜂の分布情報を私個人、あるいは地域の方に協力して報告してきました。また、同定の難しさを少しでも減らすために、ハバチヤドリヒメバチ亜科やヒラタヒメバチ亜科を中心にいくつかのグループで、同定のための資料を作成しました。これらの報告の中には、約100年ぶりに日本から確認された種も含まれており、分布記録も大幅に増えました。生態記録としては川島逸郎さんとアリ ジゴクトガリヒメバチMyrmeleonostenus babai の寄主探索行動について報告をしました。

日本産キスジハチヤドリバチ各種. A-C, 背方から見た前伸腹節および後体節第1,2背板; D-F, 側方から見た前伸腹節(E, F)および後体節第1背板(D-E)(右半分は点刻等微細彫刻を省略); G-I, 側方から見た産卵管先端方. A, D, G, シロスジハチヤドリヒメバチPerithous albicinctus (Gravenhorst, 1829); B, E, H, キスジハチヤドリヒメバチPerithous scurra japonicus Uchida, 1928; C, F, I, アシマダラハチヤドリヒメバチPerithous townesorum (Gupta, 1982). 何れも♀個体.(渡辺,2010b より転載)

ナミツチスガリの巣に産卵管を差し込むアリジゴクトガリヒメバチ Myrmeleonostenus babai (川島・渡辺,2011より)(見事な写真は川島さんの撮影による)
ナミツチスガリの巣に産卵管を差し込むアリジゴクトガリヒメバチ Myrmeleonostenus babai (川島・渡辺,2011より)(見事な写真は川島さんの撮影による)

6) その他に行ったこと

ヒメバチの調査に伴い、ほかの蜂でも多くの新知見が得られました。これらすべてを報告することは不可能ですが、一部は報告できました。

 ナガセツチスガリCerceris yuwanensisは私の師匠であり、蜂の面白さを教えてくださった長瀬博彦さんに献名された蜂ということと、長瀬さんが奄美大島で採集して以降、数十年ぶりに私が徳之島で再発見した蜂であったので、雌の記載も兼ね報告しました。

 キンケセダカヤセバチは過去3例しか記録のない非常に珍しい蜂でしたが、採集時の状況も含め、採集者の簡野嘉彦さんと一緒に報告することができました。

 

 蜂の報告に加えて、もともと鞘翅目や鱗翅目をやっていたことを生かして、ゴミムシを中心に多くの発見について、報告することができました。

ナガセツチスガリの後体節末端、♀(左)と♂(右):表面の彫刻がちがう (Watanabe et al., 2010c より)
ナガセツチスガリの後体節末端、♀(左)と♂(右):表面の彫刻がちがう (Watanabe et al., 2010c より)